心アミロイドーシスとは
アミロイド*という異常なタンパク質がいろいろな臓器にたまることで起きる「アミロイドーシス」のうち、特に心臓に起きる病気です。
*タンパク質の形が変化してできた線維状のかたまりで、からだにとって不要なものです。

心臓だけでなく、アミロイドがたまった場所によって症状が出ますので、「心アミロイドーシス」の診断がつくまでに時間がかかってしまうことがあります。
息切れ、足のむくみ、動悸、不整脈がある
または
心不全や不整脈の治療中である
加えて
心臓以外の症状が複数ある
眼科(緑内障など)・消化器や循環器の内科・整形外科(手根管症候群など)で、複数の症状があり、病気を診てもらっている
または
ご家族のなかに「アミロイドーシス」の人がいる
気になる症状が
ある方は、
医療機関を
受診しましょう。
日本アミロイドーシス学会 監修、アミロイドーシス診療ガイドライン2025作成委員会 編:
アミロイドーシス診療ガイドライン2025、p.26-30、65-72、2025、医歯薬出版.
日本循環器学会、2020年版 心アミロイドーシス診療ガイドライン、p.21-24、2020
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2020_Kitaoka.pdf
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)とは
トランスサイレチン型心アミロイドーシスとは、
主に心臓に症状があらわれる疾患です。
- トランスサイレチンというタンパク質が変化してできたアミロイドが、主に心臓にたまる疾患です。
- アミロイドがたまり続けると、心機能が徐々に悪化していきます。
- 症状が軽いうちから適切な治療を行い、アミロイドが心臓にたまるのを防ぐことが大切です。
経過時間と重症度の関係

画像診断の結果(例)


トランスサイレチン型心アミロイドーシスの診断に用いる画像検査の結果です。心臓にアミロイドがどれくらいたまっているかを判断できます。右側の画像では、心臓付近の色が濃く、アミロイドが多く沈着している様子がわかります。
Halme HL, et al. EJNMMI Res 2022; 12: 27 より抜粋
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
トランスサイレチン型心アミロイドーシスの主な症状
トランスサイレチン型心アミロイドーシスが進行すると、
さまざまな症状があらわれます。
- トランスサイレチン型心アミロイドーシスが進行すると、日常的な動作が大変になることがあります。
- 疲れやすい、手足がむくむなどの症状があらわれることがあります。
- 疲れやすい
- だるい
- 動悸や息切れ
- 横になると苦しい
- 寝ている間に
突然息苦しくなる - 前屈すると苦しい
- 手足のむくみ